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金曜日, 3月 11, 2005

INVESTMENT BIKER

お金持ちのおじさんが若いおねーちゃんをつれて旅に出るお話。

っと言っても、成金親父がクラブのねーちゃんつれてハワイの免税店でブランド物を買いあさる訳ではない。ファンドマネージャーである著者が、「あー、仕事飽きちゃったし旅でもすっかな」って感じで世界を回ってしまうお話。
何がすごいって、バイクでどこでも行ってしまう。お金あるんだから、いい旅行すればいいじゃんと思うのだが、ずーっとバイク。バイクだけで六大陸10万キロを走り続ける。お尻は大丈夫だろうか?
ヨーロッパからロシア、中国を抜けて日本、アフリカ、南米とバイクだけで旅を続けていく。
投資家である著者は各地を回り、土地の人の話しを聞き、ワイロをケチって国境で足止めをくい、ぶっ壊れたバイクを直しながら、その国の経済状況を読み解く。その洞察力の鋭さはさすが大金を稼ぐ投資家である。昼飯時のおっさんの与太話とは訳が違う。
例えば闇レートでの外貨の換金。固定相場を引いている国では、実は闇レートでの換金が正規の換金率より数倍良いことがあるらしい。国が設定してる手前、自国通貨をそんなに安くできないと言うのが理由らしいが、闇レートで商売している巷の人達は安くしてでも外貨を獲得したいらしい。へー、なるほど。
経済用語もたくさん出てくるので、わかりづらい部分もあるけど、旅行記としてよむだけでもとっても面白い。文句を言うとすれば、翻訳版は削られている都市がいくつかあるみたい。

著者はこのバイクでの旅の後、黄色いベンツでもう一度旅に出たらしい。そちらも本になっているので暇なときに読んでみようと思います。
http://www.jimrogers.com/

冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行 日経ビジネス人文庫冒険投資家 ジム・ロジャーズの世界大発見